ギャンブルを題材にした芸術作品ベスト4
ギャンブルには、多くの人を魅了する力があります。誰もが負けから逃れることはできませんし、絶対に勝てるということはありません。アーティストも同じです。すべての絵画がアーティストの人生を描いているわけではないという意見もあるかもしれませんが、もし画家がカジノの賑やかな夜を描けば、ほぼ間違いなくその人は人生で一度はカジノに行ったことがあるだろうと私たちは考えています。
この記事では、ギャンブルの要素を描いた世界で最も有名で人気のある4つの芸術作品をご紹介します。芸術がお好きな方はぜひご一読ください。
ポーカーをする犬
まずは名画からご紹介します。カジノやビリヤード場に行ったことのある人なら、必ずと言っていいほど目にしたことのある素晴らしい絵です。この絵を描いたのはカシアス・マーセラス・クーリッジで、ジュリアス・シーザーの支配下にあったローマ出身だと思っている人が多いですが、実はアメリカ出身です。この絵は、18枚という長い連作の中の1枚です。クーリッジ氏は、動物を通して人間の感情や習慣を描くことで、人間の持つ原始的な本能を描きたかったのではないかとも言われています。
モンテカルロのルーレット台にて
私たちは、エドヴァルド・ムンクが住んでいたというノルウェーに行ってきました。ムンクの代表作である「叫び」をご存知の方は、彼のスタイルがどのようなものかをご存知でしょう。表現派であるムンクは、ギャンブルの場面を、歪んだ視点と非常に強い色彩を用いて、抽象な形で描いています。絵全体がルーレットホイールに引き寄せられているのが、作品を見ているとよくわかります。
Argument Over a Card Game(カードゲームをめぐる議論)
オランダには昔から優れた芸術家がいて、バロック時代は特にそうでした。この作品については、オランダ人の天才画家、ヤン・ステーンが描いたものです。彼は、私たちが絵の中にいるかのように一連の感情をとらえています。絵の中ではたくさんのことが起きているのに、絵の全体像を捉えることはそれほど難しくありません。それが、この作家の腕の見せ所だと思います。
トランプ詐欺師
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオは美術の世界で高く評価されています。一見すると、3人の人物と数種類の色だけのシンプルな絵ですが、よく考えてみると、この絵が傑作と言われる理由がわかります。2人の詐欺師が貧しい少年を圧倒するように作られた構図と、鮮明で落ち着いた色調の中に、無邪気さから悪意まで様々な感情が見え隠れしています。